2022年4月の法改正で「男性育休」が企業の義務に近づいた

2022年4月に施行された育児・介護休業法の改正は、多くの企業にとって大きなターニングポイントとなりました。
この改正で企業には、男性社員にも育児休業の取得を“積極的に”働きかける義務が生まれました。

つまり、かつては女性だけが使うイメージの強かった育休が、「男女ともに利用して当たり前の制度」へと位置づけが変わったのです。

この変化が、働く人と企業にもたらしたメリットは想像以上に大きく、職場文化そのものが柔らかくなるような良い影響が生まれています。
・家庭の育児負担が父母で分担できる
・女性がキャリアを中断・離職しづらくなる
・「育児を理由に職場に迷惑をかける…」という心理的負担が軽減される
・職場全体で“育児は普通のライフイベント”という意識が広がる

こうした土台が整ったことで、女性がキャリアを継続しやすい社会が一段階前に進みました。

愛知県独自の支援策「中小企業男性育児休業取得促進奨励金」

愛知県は、全国の中でも「自治体レベルで男性育休を後押ししている」珍しい地域です。

その象徴が、中小企業男性育児休業取得促進奨励金という独自制度。
この奨励金は、男性社員が育児休業を取得した中小企業に対して支給され、企業の“育休を取りやすくする取り組み”をサポートしています。

県がこうした支援を行うことで、以下のような好循環が生まれています。
・男性育休がますます取りやすくなる
・家庭の育児負担が自然と平準化する
・女性のキャリア継続がさらに現実的になる育休＝夫婦で使うもの

これにより、愛知県は「女性に選ばれる企業が増える地域」として注目されています。
企業側も、制度の整備や働き方の柔軟化を積極的に進めることで、結果として“女性比率が高く、活躍しやすい中小企業”が年々増えているのです。

ワークライフバランスの実現(時短勤務・フレックス制度)

仕事と私生活の両立、特に育児との両立は多くの女性にとって重要なテーマです。
時短勤務やフレックスタイム制度があれば、保育園の送り迎えや子どもの急な体調不良にも柔軟に対応できます。

最近ではリモートワークを導入する企業も増えており、通勤時間を削減して自分の時間を確保しやすくなっています。制度があることはもちろん、「使いやすい雰囲気」があるかどうかがポイントです。

キャリアアップの機会(管理職登用実績)

女性管理職がいる企業は、性別に関係なく能力を評価している証拠。
女性のロールモデルがいることで、「この会社でなら自分もキャリアを築ける」という希望が持てます。

優良企業では、管理職への道だけでなく、専門職やプロジェクトリーダーなど多様なキャリアパスが用意されています。自分の適性に合わせて選べる自由度の高さが、女性の活躍を後押ししてくれるんです。

産休・育休からの復帰率と復帰後のサポート

産休・育休制度があるのは当たり前。本当に大切なのは「復帰率の高さ」と「復帰後のサポート」です。

復帰率が高い企業は、休業中もコミュニケーションを取り、スムーズな職場復帰を支援しています。
復帰後も時短勤務やフレックスを活用でき、「育児中だから」という理由でキャリアが停滞しない環境が整っているかどうか。
ここが長く働き続けられるかの分かれ道になります。

認定・表彰をチェック

女性活躍に本気で取り組んでいる企業かどうか、客観的に判断できるのが各種認定制度です。
特に注目したいのが「えるぼし認定」。これは厚生労働省が女性活躍推進に優れた企業に与える認定で、星の数(最高3段階)で評価されます。

また「くるみん認定」は子育てサポートに積極的な企業の証。
愛知県では「あいちファミリー・フレンドリー企業」の表彰制度もあり、これらの認定を受けている企業は、制度だけでなく実績も伴っている可能性が高いんです。